菓子製造を始めた時の話

シフォニストラボに集う皆様

今日は、Snowcafeのスタートの時のお話です。

『ちょっと焼いてくれない?』

のケーキが知らぬ間に贈り物となり、お届けしてから後の行き先がどんどん見えなくなりました。

『いよいよ、菓子製造の許可を取らなきゃ』

と動き始めたのは、2014年8月の事です。

自宅ガレージに仕切りを入れて、水回りからガス工事まで、この先どんな風に回収しようかなんてプランもないままに、勢いだけで工房を立ち上げ、それは全て無謀な趣味の延長線上です。

『そんな完成度で良いのか?』

の問いには、決してそれで良い訳は無く、憧れのロータリーコンベクションオーブンは、愛車を売って、慌てて現金を作ったという典型的な行き当たりばったりです。

しかしながら、披露宴のケーキに使って頂いたり、フェスに参加したり、マルシェに出たり、シフォンケーキを口に入れて貰えそうなチャンスがあれば、あっちにもこっちにも出かけていきました。これまでバズるなんて事も無かったですし、一過性の打ち上げ花火を期待するのもご縁がなくて、結局は

『やれる時に、やれる人が、できる範囲で、無理をせず、全ての事をひとつずつ』

を淡々と繰り返す事かと思います。そしてその時に一番心強いのは、

『言葉たくさんに説明しなくても、その品質とその違いが一目瞭然』

正にこれです。指で裂くだけで、どんなものか分かって貰えるという明瞭な新規性と独創性に、随分助けられたと思います。ここを低く見積もると、とっても苦労しただろうなと今でも思います。

同じ作り手ですから、焼きたいケーキを焼いていたいという気持ちも首がもげる程に合意はします。しかしながら、その一方で、お客様にその違いが分かりやすいケーキを焼いて欲しいなとも思います。そんな訳で、ハラハラと裂いて欲しい。ここはまだブルーオーシャンだから・・・

10分ごとにシフォン型を廻さなくても良いというナイスガイ
オーブンの原資となった車です
披露宴にご招待頂いた事も

お寺での音楽フェスに参加したり