【その捉え方で、焼きたい物が決まる】↩
オーブンの庫内でシフォン生地が膨張した後、生地の収縮が始まり、その収縮部を掴まえて、シフォニストは『焼き縮み』と呼んでいる。膨らんで、その後冷やされる以上、程度の大小はあるものの、物理的に『焼き縮み』は避け難い現象である。↩
そんな訳で、その『焼き縮み』を避ける方々は、断面気泡の肌理が整った『山型のシフォンケーキ』を焼き、その焼き縮みも美味しく頂こうとする方々は『花型のシフォンケーキ』を焼くようになるという棲み分けが、自ずと生まれている。↩
食感に、スポンジのような弾力を求めて、それを正義とする方々も存在するし、シフォン(Chiffon)とは、絹であるから、その様は、はらはらと儚いものであるべきと主張する方々も存在する。↩
私自身は、『偏愛による拘りは、自分自身の内側に向かうべきで、誰かという外側に向かうべきものではない』と考えているので、自分が焼きたいものを焼けば良いと思う。ただ、ここで重要な視点があるとすれば、↩
『これしか焼けないから、これを焼いている』のか?↩
『何でも焼けるけど、これが好きだからこれを焼いている』のか?↩
この2つは全然違うなと考えている。視座の違いは、明かりを照らす範囲が大きく違うし、その影響度も自ずと変化する。シフォンケーキを色んな切り口から深掘りしていく、クリティカルシンキング、それがとっても大切。よって、シフォニストを名乗るのであれば、後者であるべきだと思う↩
例えば、初めて口にした誰かのシフォンケーキ、焼き面を観察し、手に感じる重さを実感し、口に含んでその密度を計測し、ついでに含水率も判断し、喉越しの良さから脂質の状態も探ってみる。↩
『これなら、こんなレシピの配合でこんな混ぜ方にしてみれば、何とかなるんじゃね?』↩
そんなシフォニストになれると、シフォンケーキが本当に面白くなると思う。↩
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