どのケーキも正解

山形にこんもりと膨らむシフォンケーキも、膨らんだ後、花が咲いたように放射状に拡がるシフォンケーキも、どちらも正解です。軽さを追求するも良し、もっちり重厚を強調するのも正解です。好き嫌いの世界で、正解がありません。

米粉に拘るのも、ノンオイルに拘るのも、シフォンケーキの王道小麦を追求するのも、何一つ間違っていないと思うのです。グルテンフリーの世界もあれば、ヴィーガンの世界もあります。有機に拘る方もいれば、無添加に拘る方もいるし、地産地消を譲らない人達も正解です。

そんな訳で、今回は『ベーキングパウダー』(以下、BP)のお話です。

私は、入れても良いし、入れれば良いし、必要な人は入れた方が良いと思います。自分のシフォンケーキについて、追求を始めた頃、BPなし、卵白の力だけで膨らませてますって、謳っていました。所謂、作り手、職人の拘りですね。でも、それを私が大きな声で主張すると幸せにならない人が出てくることに気がつきました。

朝から晩まで大忙しのお母さんが焼くシフォンケーキ。失敗すると、時間も、材料も、精神的にもダメージが大きいですよね。そんなお母さんのシフォンケーキは、余っ程、無添加に拘らないのなら、BPを入れちゃえば良いのです。失敗しなくて、時短が出来て、精神的にも健やかで、子ども達も喜んでくれるシフォンケーキなら、BPを入れても構わない、むしろ入れた方が良いとお勧めしています。

時間が出来て、余裕が出来て、BPなしのシフォンケーキを焼きたいなと思ったら、シフォニストラボに来てくれると嬉しい。それよりは、子育ても、お仕事もひと段落付いた

『さぁ、これから何をしようか、私は!』

そんな元気のあるお母さんが、ハラハラ裂けるシフォンケーキを焼いて、皆さんに振る舞ってくれると、もっと嬉しい。

と言うことで、ベーキングパウダーから教わったことは、作り手の拘りのベクトルは、作り手自身に向かえば良いのであって、それは自分以外の誰かに押し付けない方が良いと言う事です。

お好きなケーキを、一杯焼いて、一杯失敗して下さい。