丁寧に作り、丁寧に届ける

ケーキの仕上がりが、ようやく様になって来た頃、お恥ずかしながら

『作りたい物さえ作れば、普通に買って貰える』

とそれを疑っていませんでした。無知って凄いです。

そんな訳で、その頃は17cmか、20cmのサイズを焼く人しかいなくて、23cmを焼ける人は私の知る限り、ほぼ皆無でした。しかも、型から綺麗に取り出す事に着眼している人も全くいなくて、今までに無かった土俵で勝負するのが理に適っていると考えたのです。

『贈答用のシフォンケーキとして、売り出したいんです』

そう説明した時、

『そんなのできっこない』

ビジネスをご存じの方々は、皆さん口を揃えて、そう仰いました。結果論として、不可能ではなかったけど、軌道に乗せるには結構な時間を費やしました。

お客様の口に入るところまでが私の仕事の守備範囲

2015年、電話とメールとFAXで注文を頂いていた頃、県外はクール便で、県内は自分お車で一軒一軒に配達をしていました。贈答用のシフォンケーキのあるべき姿から、逆算した時の必要な条件です。そして、

『一台一台を丁寧に作ったんだから、最後まで丁寧に届ける』

を実践しました。しかしながら、どんなに丁寧に配達していても、やっぱりケーキがひっくり返ることもあるので、次にやると決めた事は、

『私達の仕事の守備範囲は、お客様の口に入るところまで』

そんな訳で、1台をご注文頂いたとしても、必ず2台を焼いていました。焼き直してもすぐに出荷できないシフォンケーキですから、予め2台焼いておけば、万が一の事態でも、スペアのもう一台をすぐに出荷して対処することにしたのです。

自分達のサービスや商品を、自分達が丁寧に扱えば、扱うほど、それはちゃんとお客様にも伝わって、同じように丁寧に受け取って下さいます。先日お話しましたよね?

『自分達の好きを、同じ様に好きと言ってくれて、自分達と同じ様にそれを大切にしてくれる方々』

の事をお客様と定義できたなら、その瞬間から両者の関係性はとっても良くなると思っています。

丁寧に届ければ伝わります